Yさんのバラの庭に、今年はちょうどタイミングよく一年のなかの花盛りの時期にうかがうことができました。去年は10日ほど時期を逃しました。
バラの庭、っていうと一見、ゴージャスだの、華美、派手な、または、あまーくてロマンチックな印象があります。私自身もバラへの憧れは尽きないけれど、庭づくりの維持管理の点からも、また好みの点からもちょっとてごわい存在であります。どちらかといえば主役級の自己主張が強い花よりも脇役がおのおのの個性をだしてひそひそと楽しいおしゃべりをしているような雰囲気の花が好きです。
Yさんのお庭は、確かにバラの種類がいっぱいですけど、全体的に優しい雰囲気で統一されていて好感をもちます。それは大人っぽさと可憐な乙女心の両方を合わせもつ色彩のまとめ方や花を引き立てる周りのグリーン(葉物)の美しさ、花の形状が異なる宿根草などの草花との組み合わせ、それに、なにより、Yさんのバラへの献身的な愛をこの閉ざされたプライベートな空間から感じるからでしょうか。「庭にはその主の精神性が宿る」といいますがそれが穏やかに静かに伝わってくるのです。
まさに都会のなかの隠れた秘密の花園であります。
いくらでもここにいたい
そのなかに、巨大な葉を見つけました。
私:「あれ、こちらはなんでしたっけ?」
Yさん:「それはあなたが持ってきてくれた苗よ。よくわかんないけど大きくなっちゃって、オホホ」←(あくまで優雅なYさん)と。
ちなみに、ほんのたまにですが近くに寄った際に、Yさんのお庭に似合いそうな植物を届けるご縁であります。
これです。
この一角の美しさを台なしにしてしまっている巨大な葉!!
私:「たしか、矮性の八重咲きアルセア(タチアオイ)でしたよね・・・」←(小パニック)
Yさん:「そうよ、同じ苗だったのはこっちは咲いているわよ。かわいいわよ。オホホ」←(余裕のYさん)
ということでこの巨大化した植物の正体は、半年前に植えた八重咲きアルセアでした。
同じ種類をここには5苗植えたなかでこの一株だけ大きくなったのは、矮性剤がかかっていなかったのか、薬の効きが悪かったのでしょうか。または、栄養たっぷりの豊かな土壌との関係によるものなのか、なによりこちらの一画が占領されていまいました。
ですが、この生命力と大きさがきっと本来の姿なのでしょう。
植物に罪はないですね。
矮性タイプと表記してあるものでも、数年たって薬が切れれば本来の大きさに戻るものもあります。毎年同じ大きさ・形ということはありませんね。葉の形も鳥足のような形から蓮の葉のような形に変わっていきます。
そんな発見に驚いたりしましたが、
青空の下でバラに囲まれて目も心も満たされ夢をみているような気分でした。
Yさん、ありがとうございました♡