11.13.2017

那須の建物探訪

先日、栃木県那須地方へ行き、建築家の隈研吾設計の建物を見てきました。




















まず初めは馬頭広重。もう20年近く前の建築で当時話題になり、ずっと行ってみたいと
思っていた建物です。地場産の木材や石、和紙を使っていることが特徴です。

木の格子はさすがに年季が入っていてそろそろ交換の時期ではないかと思います。
当時、屋根に木を使うために防火処理を施したと記憶しています。屋根や、足元の
デイテール見るかぎり特別な納まりをしている様子はありませんが、シンプルに

美しく納まっています。


特別展示として猫に関する展示替されていました。
こんなところにもネコノミクスの影響が。








続いては「石の美術館」
イタリアの石の建築賞を取っただけあって、
外観はどこかヨーロッパを想起させます。






古い石の蔵を改装した建物と新しく隈氏が設計した石の建物が分棟配置されています。
一番奥の蔵では隈氏の一連の石の建築のモックアップなどが展示されています。

説明によれば、この「石の美術館」はかなりの低予算で、
しかしながら依頼主の熱意を受けて隈氏が苦労して設計したそうです。
材料の石材と当時70歳をすぎた職人二人は自由に使っていいという条件で

なんとか完成にこじつけたと。
潤沢な予算や条件下で設計できている現在の事務所スタッフにはよくこの話をして、恵まれた状況を戒めているようです。



【今日のおまけ】

駐車場に設置された石を刳り貫いた植栽プランターには、
猫じゃらしが黄金色に輝いていました。
工事の際のモックアップを利用したのか?
さりげない意匠ですが何段にも組み合わされてちゃんと機能していました。