2.18.2014

機械が止まっても過ごせる住宅

昨日は東京ガス主催の「住まいの環境デザインアワード2014 」のシンポジウムへ。
毎年レベルの高い作品が出品されるデザインコンテストで今年も力作ぞろいです。

今回の受賞作品は、主催の東京ガスの開催趣旨(ざっくりいうと製品を活用してほしい)に反しますが、震災以降の住宅のあり方として、ライフラインが止まったとしてもギリギリ快適に過ごせるという価値が見直されていて、その部分が審査上で重視されたようだ。

大雪に見舞われた昨日今日であることから、機械が止まっても過ごせる家の価値が心身にしみました。そうはいっても、一方で建築家の方はあっけらかんとやってのけていたのが印象的でした。

また印象に残るのは、各受賞作品とも足繁く現地(遠方の作品が多かった)に通って施主との協同作業的に心を通わせて作り上げていた点です。単なる建築物を作るだけでなく、地域の人々や家族との関係性が密になるような作品が多かったようです。

審査員も実際に遠方(鹿児島や西表島)にも作品を見に行ったとのことで、こういう審査体制は応募する側からすると嬉しい限りです。

多くの作品をみて、「環境デザイン」ってなんのことだろう?と根源的なことを考え改める日となりました。



写真の模型はグランプリの「SHIRASU」
鹿児島のシラス台地周辺に建つ住宅でシラスを使ったオリジナルレンガ・ブロックの組積造。クーラーがなくとも夏涼しくて冬暖かい住宅だそうです